違反行為と点数一覧(別表1)
各違反行為に割り当てられた点数と処分内容の一覧です。タップして詳細を確認できます。
処分等区分表(別表2)
累積点数に応じて適用される処分の内容です。
| 累積点数 | 処分の内容 | 深刻度 | 意味・影響 |
|---|---|---|---|
| 1 〜 2点 | 口頭注意 | 軽微 | 口頭での注意指導。記録は残るが処分ではない。 |
| 3 〜 5点 | 文書警告 | 警告 | 書面による警告。前歴として記録される。 |
| 6 〜 8点 | 技能証明の効力の停止 3ヶ月 | 停止 | 3ヶ月間、特定飛行(立入管理措置なしの飛行等)が不可。 |
| 9 〜 11点 | 技能証明の効力の停止 6ヶ月 | 停止 | 6ヶ月間の飛行停止。業務への影響が大きい。 |
| 12 〜 14点 | 技能証明の効力の停止 1年 | 重大 | 1年間の飛行停止。業務遂行が著しく困難となる。 |
| 15点以上 | 技能証明の効力の取消 | 最重大 | 技能証明が完全に取り消される。再取得には試験が必要。 |
📌 技能証明の停止・取消の違いとは?
停止は一時的な処分です。停止期間が終われば技能証明は再び有効になり、特定飛行が可能になります。
取消は恒久的な処分です。一度取り消されると技能証明は無効となり、改めて国家試験を受験して合格しなければなりません。学科試験・実地試験の両方を受け直す必要があります。
⚠️ 技能証明の停止・取消が業務に与える影響
技能証明が停止・取消になると、第三者立入管理なしの特定飛行(夜間・目視外・人口集中地区上空・30m未満・催し物上空・危険物輸送・物件投下など)が行えなくなります。
ビジネスや業務でドローンを使用している方にとっては、停止期間中の収入途絶・顧客への影響など、深刻なビジネスリスクとなります。
点数シミュレーター
違反行為と個別事情を選択すると、予想される処分を確認できます。
📋 Step 1:違反行為の選択
⚙️ Step 2:個別事情の選択(加重・軽減)
📁 Step 3:前歴の確認
個別事情による加減表(別表3)
違反行為の基本点数は、個別の事情によって加重・軽減されます。
💡 加減とは?
別表1の点数はあくまで基本点数です。実際の処分にあたっては、違反に至った経緯・違反者の態度・結果の重大性などの個別事情を考慮して、点数が加重(増加)または軽減(減少)されます。
| 項目 | 内容 | 加重・軽減 |
|---|---|---|
| 行為者の意識 | 重大な悪意または害意に基づく行為(故意に他者を危険にさらす等) | +3点 |
| 行為を行うにつきやむを得ない事情がある場合(緊急回避等) | −1〜3点 | |
| 行為の態様・結果 | 違反行為等の内容が軽微であり情状をくむべき場合 | −1〜3点 |
| 第三者の負傷の結果が生じた場合(人身事故) | +1〜3点 | |
| 常習的に同様の違反を繰り返している場合 | +3点 | |
| 是正等の対応 | 速やかに処分事由が生じている状態の解消を自主的に行った場合 | −1〜3点 |
| 処分の対象となる事由につき自主的に申し出た場合(自己申告) | −1〜3点 | |
| 社会的影響 | 刑事訴追されるなど社会的影響が大きい場合(メディア報道、重大事故等) | +1〜3点 |
| その他 | 上記以外の特に考慮すべき事情がある場合 | 適宜加減 |
✅ 軽減を受けやすいケース
自主申告・迅速な是正対応・やむを得ない事情がある場合は点数が軽減される可能性があります。違反が発覚した場合は、速やかに状況を是正し、当局への自主的な申し出を検討することが重要です。
🚨 加重されやすいケース
故意による違反・常習犯・人身事故・刑事事件化した場合は点数が大幅に加重されます。特に第三者への負傷が発生した場合は最大3点の加重があり、単純計算でも「1年停止→取消」へと処分レベルが跳ね上がる可能性があります。
過去に処分等を受けている場合(別表4)
過去の処分歴がある場合、今回の処分に対してさらに点数が加重されます。
⚠️ なぜ過去の処分が影響するのか?
ドローンの罰則制度は累積制です。過去に処分を受けているにもかかわらず再び違反した場合、「反省なし」と判断され、今回の処分に対して追加の点数が加重されます。
特に過去に技能証明の取消を受けた者が再違反した場合は、処分の内容にかかわらず即座に「技能証明の取消」となります。
| 過去の処分 ↓ / 今回の相当処分 → | 口頭注意・ 文書警告 |
技能証明の 効力停止 |
技能証明の 取消 |
|---|---|---|---|
| 口頭注意または文書警告 | +2点 | +3点 | +4点 |
| 技能証明の効力停止 | +4点 | +5点 | +6点 |
| 技能証明の取消 | 即:技能証明の取消 | 即:技能証明の取消 | 即:技能証明の取消 |
📖 具体例で見る前歴の影響
例①:過去に「文書警告」を受けた操縦士が「飛行禁止空域での飛行(11点)」を犯した場合
→ 11点 + 3点(前歴加重)= 14点 → 技能証明の効力停止1年
例②:過去に「技能証明の停止」を受けた操縦士が「飛行前確認を行わない(14点)」違反を犯した場合
→ 14点 + 5点(前歴加重)= 19点 → 技能証明の即時取消
例③:過去に「技能証明の取消」を受けた操縦士が再び違反した場合
→ 違反の内容・点数に関係なく 即時取消
処分の流れと対処法
違反が発覚してから処分が下されるまでのプロセスと、取るべき対応を解説します。
🔄 違反発覚から処分までの流れ
違反行為の発生・発覚
事故、通報、立入検査、映像拡散などにより違反が発覚します。自主申告の場合は点数の軽減が期待できます。
国土交通省による事実確認・調査
国土交通省航空局が違反内容の確認・調査を行います。立入検査への拒否は別途6点が加算されます。
点数の算定・個別事情の確認
別表1の基本点数に、別表3の個別事情(加重・軽減)と別表4の前歴加重を加算して最終点数を算定します。
処分の決定・通知
別表2に基づいて処分が決定されます。技能証明の停止・取消の場合は書面で通知されます。
処分の執行・回復
停止の場合は停止期間満了後に効力が回復。取消の場合は改めて学科・実地試験を受験する必要があります。
✅ 違反を防ぐための基本チェックリスト
📌 飛行前の確認:機体の点検・飛行計画の確認・飛行禁止空域の確認・飛行計画の通報
📌 飛行中の遵守:アルコール・薬物の影響下では絶対に飛行しない / 承認範囲内での飛行
📌 書類の整備:技能証明書の携帯 / 飛行日誌の記載
📌 機体管理:機体登録の維持 / 登録記号の表示 / 整備命令への対応
🚨 絶対に15点以上にしない意識を
15点以上で技能証明が即時取消となり、取得した国家資格が失われます。アルコール・薬物の影響下での飛行や、危険防止措置を講じないといった行為はそれ単独で15点に達するため、一切の例外なく厳禁です。
「1回だけ」「少しだけ」という甘い認識が、資格喪失・業務停止・社会的信用の失墜に直結します。